編集長 伊集院光の一言 免許の書き換えに行って来た。 運転免許の書き換え期限は免許を取ってから3回目の誕生日の前後1ヶ月以内。 僕の場合は昨年の12月7日がその期限だったのだが、ちょうど年末年始の番組収録ラッシュに重なってしまい書き換えに行かずに 失効してしまっていた。 ところがついこの間の5月6日に友人から「失効してから6ヶ月以内ならば届け出を出せば書き換えられる」と教わった。 指折り数えてみたら、翌日5月7日がそのギリギリの期日ではないか、しかもその日は早朝から書き換えの受付である鮫洲の 運転免許試験場のすぐそばで草野球をするスケジュールを組み込んでいる。 こんな偶然はなかなかない、とばかりに行くことにした。 僕は原付バイクの免許しか持っていない。 しかもその原付バイクも滅多に乗らなくなっていたし、さらに失効してからは後輩の芸人に貸しっぱなしになっている。 それでいて別段不便は感じていないのだから、そのままなくしてしまっても良かったのだが、また急に原付に乗りたくなったり、 レンタルビデオ店の会員になりたくなったり。、年齢紹介システム付きのエロ本の自動販売機の中にどうしてもほしいエロ本を 見つけたりすることもあるかもしれない(この自動販売機は本当に存在する。お金を入れる前に免許証挿入口に運転免許証を 入れて購入希望者が本当に成人かどうかをチェックするシステム。「お札が詰まって泣き寝入り」という事件が後を絶たない エロ本自販機に身元が完全にばれる免許証を入れる勇気は未だない)、現に僕は過去にも「もう乗らないだろうし」という理由で 書き換えをすっぽかして原付免許をなくしたが、数年後にどうしてもまた乗りたくなって免許を取り直している。 あんな面倒くさい思いをするくらいなら持っているにこそたことはないと思った。 のだが、、、書き換えも同じくらい面倒くさかった。 そもそも「期間中の無事故無違反の人は最寄りの警察署で書き換えが出来る」と聞いていた。 が「ただし、免許取得から初めての書き換えの人に限り、東京では、鮫洲、江東、府中いずれかの試験場に出向くべし」という 補足事項があった。 しかも「最初の書き換えの人は120分の講義を受ける」と言うのまである。 ちなみに「二度目以降の無事故無違反の人は30分」と来る。 違反者がほう一度勉強し直さなければならいのは解る。 が、最初の書き換えと言うことは他の運転者よりも免許を取ってからの時間がたっていないと言うことだろう。 より多くの講習を受けなければいけない意味がわからない。 「一番未熟だから」というなら「その一番未熟な時期に全く事故も違反も犯していないのならばむしろ優良だろう」というのは 屁理屈か? しかも、そこで聞かされる話が「飲酒運転は怖い」とか「シートベルトを締めましょう」とか。 下戸の人も、原付免許も一緒くた。 その講習に1700円も取る。 マトリックスとほぼ同額。 おもしろくないし、ためにもならない。 しかも次の日職場で「『シートベルトを締めましょう』見た?主役の演技が良かったよ」なんて話題にもならない。 あの『交通安全のしおり』って本もいらない。 読まないし。 現に鮫洲の駅にたくさん捨ててある。 伝書の駅で雑誌を拾って売っているおじさんもまったくもって拾わない。 それほど価値がない本だ。 そんな代物を3年ごとに買わされる。 通算の発行数では「窓際のトットちゃん」を越えているんじゃないか? 儲けた分は誰の懐に入っているんだか、、、。 なんだか書けば書くほど腹が立ってきた。 写真もそうだ。 申請書に写真を貼って、さらにもう一度別の写真を試験場で撮るのはなぜ? しかも申請書に貼る写真は必ず2枚ないし4枚一組でとらされるから手元に一枚余ってるのに。 今のところ書き換えでやらされる作業で納得がいくのは住所変更のチェックと目の検査くらいのものか。 本人のデータが変わっていたり、目の衰えなど運動能力が著しく低下したものに免許を与え続けることは危険だから 書き換えが必要なものは十分に理解できる。 その内容に無駄が多いのに腹が立つのだ。 最後に講義してくださった教官殿のお言葉から「昨年の六月の道路交通法の改正により、書き換え時の講習の強化も含め、 飲酒運転の減点増、死亡事故を引き起こした際の刑事罰の強化等、より厳しくなりました。それもこれもみなさんの安全の ためなんです」 その舌の根も乾かぬ内に 「こちらが昨年度の交通事故死の数ですが、東京は一昨年に比べて増えてるんです!もっとみなさん肝に銘じて、、、」ですと。 じゃあ道路交通法の改正って効果あげてないじゃん。 (以上、全文1,851文字÷テーマ「免許書き換え」6文字、308倍返しでお送りしました。